2016年10月 - 2020年3月
イギリス帝国におけるスコットランド人の役割:グラスゴー西インド協会を事例として
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
3年目にあたる2018年度は、19世紀前半のイギリスにおける西インド産と東インド産の砂糖に対する関税の均等化問題に焦点を当てながら、グラスゴー西インド協会に代表されるスコットランドの西インド貿易商及びプランテーション経営者がイギリスの通商・帝国政策に与えた影響に関する研究を継続した。そして、9月には大英図書館などにおいて同問題に関する史料の調査と収集を実施し、帰国後にそれらの整理と分析をおこなった。
また、2018年9月に出版された『1789年 自由を求める時代』の分担執筆者として、「四章 スコットランドにおける自由貿易運動」の執筆を担当した。この章において、当時のグラスゴーの西インド貿易商及びプランテーション経営者の動向に触れている。さらに、昨年度までの研究によって、グラスゴーの商工業者コミュニティー内部における西インド貿易商及びプランテーション経営者と東インド貿易商の利害の乖離と対立を、当時のグラスゴーを代表する東インド貿易商であったカークマン・フィンリイの動向を事例としながら明らかにしたが、その成果も内容に反映することができた。
その他にも、西インド貿易やプランテーション経営に深くかかわったロンドン貿易商の一族であるボディントン家に関する専門書の書評を執筆する際に、本研究を進めていく中で蓄積した西インド貿易に関する知識をその執筆に役立てることができた。この書評は、2019年3月公刊の『経営史学』第53巻4号に掲載された。
また、2018年9月に出版された『1789年 自由を求める時代』の分担執筆者として、「四章 スコットランドにおける自由貿易運動」の執筆を担当した。この章において、当時のグラスゴーの西インド貿易商及びプランテーション経営者の動向に触れている。さらに、昨年度までの研究によって、グラスゴーの商工業者コミュニティー内部における西インド貿易商及びプランテーション経営者と東インド貿易商の利害の乖離と対立を、当時のグラスゴーを代表する東インド貿易商であったカークマン・フィンリイの動向を事例としながら明らかにしたが、その成果も内容に反映することができた。
その他にも、西インド貿易やプランテーション経営に深くかかわったロンドン貿易商の一族であるボディントン家に関する専門書の書評を執筆する際に、本研究を進めていく中で蓄積した西インド貿易に関する知識をその執筆に役立てることができた。この書評は、2019年3月公刊の『経営史学』第53巻4号に掲載された。
- ID情報
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- 課題番号 : 16K03798
- 体系的課題番号 : JP16K03798