2016年4月 - 2018年3月
量子効果デバイスに向けた大面積数ナノメートル厚の有機単結晶性絶縁膜製造技術の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
本研究は、パイ電子骨格とアルキル鎖が連結した非対称な棒状有機分子が、細胞膜に似た2分子膜構造にもとづくきわめて高均質な極薄単結晶層を与えることを手がかりに、アルキル鎖により層内に形成された極薄絶縁層に着目し、これをデバイス機能として活用することを目的とした。2分子膜の積層数を制御した高均質なPh-BTBT-C10単結晶薄膜による電界効果型トランジスタを作製し、これを用いて単結晶層内の層間伝導挙動を詳細に調べた。その結果、二分子膜構造内に形成されたアルキル鎖層が、トンネル機構に由来した巨大な層間抵抗に起因した特異な伝導挙動を与えることが明らかになった。
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- 課題番号 : 16K13661
- 体系的課題番号 : JP16K13661