講演・口頭発表等

1996年6月2日

近代の書籍にみる調理理論の啓蒙

第48回日本家政学会大会(東京家政大学)
  • 共著者:杉田浩一,山下光雄

記述言語
日本語
会議種別

調理理論の啓蒙の始まりとその推移を知るため、明治初期以降の啓蒙書から調理理論を調べ,その特徴の違いを比較検討した。 (1) 『百科全書食物製方』(1874):肉料理を中心に「なぜ」という根拠が数値を使って述べられている。 (2) 『通俗料理化学』(1903):食事計画の考え方が入り,軍隊の給食体験に基づく理論と経験の関連が述べられている。 (3) 『通俗食物講話』(1915):食品素材の解説の延長線上に料理の原理と調理への科学的な視点が明確に現れている。 (4) 『家庭経済食物の調理』(1918):調理法別に和・洋・中華の料理,とくに家庭の調理を科学的に行う方法を述べている。 (5) 『飲食養新談』(1929):広くかつ深い料理への認識が示され,料理の研究法やその未来像にも言及した斬新な書籍である。(共同研究につき,本人担当部分抽出不可能)