論文

2006年6月

男女共生の食教育の推進ー日本における「食育」推進のジェンダー視点からの分析ー

学苑
  • 今井 美樹
  • ,
  • Miki Imai

788
788号
開始ページ
92
終了ページ
104
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
昭和女子大学近代文化研究所

本研究の目的は,日本における「食育」推進をジェンダー問題に配慮して検討し,これからの食教育に資することである.その内容は最初に「食育基本法」のねらいを述べ,次に関係各省における「食育」推進の施策と実施方法について検討した.結果は以下の通りであった.第1に,日本における「食育」推進は,問題意識の部分に男性の食教育や,男性の食に関する家事行動の問題が自覚化されていない.第2に,現在展開されている「食育」推進の組織の男女構成比をみると,組織の上部では男性比率が高く,組織の下部では圧倒的に女性比率が高くなることが明確になった.これは組織において,女性が男性に支配されている構図を示している.第3に,部分的には,学校教育における「男女平等による食教育」や,民間団体による男性も参加した「食育」活動が行われるようになっており,現在の「食育」推進活動では徐々に男女共生視点に立った活動も育まれてきている.今後,「男女共生視点に立った食教育」の推進が,ますます積極的に行われることが期待される.

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110004999439
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00038441
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/7982766
URL
http://id.nii.ac.jp/1203/00003879/
ID情報
  • ISSN : 1348-0103
  • CiNii Articles ID : 110004999439
  • CiNii Books ID : AN00038441

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