2019年4月 - 2023年3月
ゲージ理論からの無限次元力学系とホモトピー論による低次元多様体の不変量
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
Seiberg-Witten Floer安定ホモトピー型と呼ばれる3次元多様体の不変量に関して研究を行っている。これまでは、この不変量を定義するための研究が中心だったが、今年度はこの不変量を計算、応用するための研究を主に行なった。より具体的には、3次元多様体を手術したときのSeiberg-Witten Floer安定ホモトピー型の振る舞いについて研究した。3次元多様体の中に結び目が入っているときに、結び目に沿って手術することで新たな3次元多様体を得る。元の3次元多様体のSeiberg-Witten Floer安定ホモトピー型と手術した後の3次元多様体のSeiberg-Witten Floer安定ホモトピー型の間に完全系列があることを示すのが目標である。これは手術完全系列と呼ばる。Stoffregen氏(Michigan state) と手術完全系列に関し研究を行い、証明の概略を得た。現在、その証明の細部を埋めながら論文を執筆しているところである。
また、Seiberg-Witten Floer安定ホモトピー型の3次元、4次元多様体の微分同相やCorkへの応用を今野北斗氏(東大)と議論し、幾つかの応用を得た。Corkは4次元多様体のトポロジーを研究する上で重要な対象であることが知られている。しかし、具体的にCorkを構成するのは難しい。近年はHeegard Floer理論を用いて具体的な構成がされているが、本研究ではSeiberg-Witten Floer安定ホモトピー型を用いて新しい例を構成することを議論した。
また、Seiberg-Witten Floer安定ホモトピー型の3次元、4次元多様体の微分同相やCorkへの応用を今野北斗氏(東大)と議論し、幾つかの応用を得た。Corkは4次元多様体のトポロジーを研究する上で重要な対象であることが知られている。しかし、具体的にCorkを構成するのは難しい。近年はHeegard Floer理論を用いて具体的な構成がされているが、本研究ではSeiberg-Witten Floer安定ホモトピー型を用いて新しい例を構成することを議論した。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K03493
- 体系的番号 : JP19K03493