共同研究・競争的資金等の研究課題

2008年4月 - 2010年3月

時間遅れを持つ力学系の周期解の存在と安定性に関する研究

科学研究費補助金  若手研究(B)

担当区分
研究代表者
資金種別
競争的資金

当該研究では、写像度や位相縮約の理論を応用して、時間遅れを持つ微分方程式系の周期解の存在と安定性、引き込み現象について解析する。特に、安定周期解の存在は、数理生物学におけるパーマネンスの概念と密接な関係がある。
具体的には、次の2つの問題を設定する:①退化型の時間遅れを持つvan der Pol型N結合振動子系に対して、Limit cycleの存在定理を確立し、時間遅れがLimit cycleの構造と安定性に与える影響について分析する。②周期的係数を持つ非自励Belousov-Zhabotinsky反応方程式系に対して、系が周期解を持つための十分条件を与え、引き込み現象を生じさせる外因的周期についての条件を導出する。