論文

査読有り
2019年3月

導く星のもとで : 人権と法源についての試論

人権問題研究 = The journal of human rights
  • 沈 恬恬

16
開始ページ
27
終了ページ
45
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(大学,研究機関等紀要)
DOI
10.24544/ocu.20200331-004
出版者・発行元
大阪市立大学人権問題研究センター

本稿は、地震などの天災の際に登場する法が停止する(もしくは、「特別法」が施行される)非常事態における人権概念の根拠(法源)を、ヴァルター・ベンヤミンとカール・シュミットの思想を取り上げながら検討したものである。ここで、私は、国家を法制度や主権を超えた存在であると考えるシュミットの思考を、法の停止状態の内部において自らの生存の根拠となる予言を探るベンヤミンの思考の参照項として設定している。また、ベンヤミンの思考について、占星術あるいは予言といった従来のベンヤミン研究においてはあまり注目されなかった側面に光を当てている。この作業を通じて、私が問いたいのは、非常事態における人権(生存権・所有権)を、先取り的に保障したり、事後的に救済したりすることによって、すぐさまに「原状回復」できる国家福祉論において語ること自身が帯びる暴力性、ということである。これは、自然災害の多発、難民の拡大などといった、決して今に始まったことではない、非常事態の常態化にかかる緊喫の世界史的課題と言えるのではないだろうか。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.24544/ocu.20200331-004
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/120006621291
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA11571246
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/029681409
URL
https://dlisv03.media.osaka-cu.ac.jp/il/meta_pub/G0000438repository_1346454x-16-27

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