2013年10月
リンチ症候群の診療録から第1次スクリーニングを行う場合のpitfall.
日本外科系連合学会誌
- 巻
- 38
- 号
- 5
- 開始ページ
- 944
- 終了ページ
- 949
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.4030/jjcs.38.944
- 出版者・発行元
- Japanese College of Surgeons
原発巣の切除を施行した大腸癌893例を対象に,診療録からみたリンチ症候群(LS)の診断手順の第1次スクリーニングに用いられるアムステルダム基準Ⅱ(ACⅡ)あるいは改訂ベセスダガイドライン(rBG)の有用性と問題点について検討した.患者または第1度~第2度近親者に多い大腸癌以外の関連腫瘍では,胃癌が23例と最も多かった.1例もACⅡを満たさなかったが,146例(16.3%)がrBGを満たした.第1~第2度近親者の関連腫瘍の診断時年齢が正しく聴取されていれば,ACⅡ,rBG各々最大で3例(0.3%),87例(9.8%)が1次スクリーニングの候補として上乗せされることが判明した.リンチ症候群の1次スクリーニングには,第1度近親者の診断時年齢に留意したrBGを用いるのが望ましいと考えられた.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.4030/jjcs.38.944
- ISSN : 0385-7883
- CiNii Articles ID : 130004706196