2012年
尿中ウロプラキンmRNA測定による低侵襲な先天性膀胱尿管逆流症検査法の開発.
腎臓
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- 巻
- 35
- 号
- 2
- 開始ページ
- 117
- 終了ページ
- 122
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- (公財)日本腎臓財団
尿中ウロプラキン(UP)mRNA測定による低侵襲な先天性膀胱尿管逆流症検査法を開発した。先天性膀胱尿管逆流症(VUR)患者の膀胱上皮組織20例、および対照となる患者(前立腺肥大症、前立腺癌などの尿路移行上皮に明らかな異常のない泌尿器科患者)の尿路上皮組織11例を用いた。いずれのUPもVUR組織において有意な過剰発現を認めた。成人VUR患者と小児VUR患者間での発現量の差はなく、膀胱正常組織と上部尿路正常組織間での発現量も差を認めなかった。GAPDH 1ng当たりのUP Ib mRNA発現量は、VUR尿で有意に発現亢進し、組織と同様に尿においてもVUR患者尿での過剰発現の検証が可能であった。このことから、尿剥離細胞中のUP mRNA発現量の測定が尿を用いたVUR患者のスクリーニング法として有用である可能性が示唆された。
- ID情報
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- ISSN : 0911-9752
- 医中誌Web ID : 2013117829