基本情報

所属
東北大学 大学院農学研究科・農学部 資源生物科学専攻 植物生産科学講座 森林生態学分野 准教授 (プロミネントリサーチフェロー)
学位
博士(農学)(2008年3月 京都大学)

J-GLOBAL ID
201101090656857566
researchmap会員ID
6000028116

外部リンク

委員歴

  11

論文

  78

MISC

  19

書籍等出版物

  7

講演・口頭発表等

  25

共同研究・競争的資金等の研究課題

  13

社会貢献活動

  5

メディア報道

  18

その他

  1
  • 2010年4月 - 2010年4月
    森林において倒木は主に木材腐朽菌の働きにより分解される。菌種による分解力の違いにより、腐朽材には大きく分けて3つの腐朽型(白色腐朽・褐色腐朽・軟腐朽)が知られている。これらの腐朽型の違いは、材の物理化学性の違いを通じて、倒木を住み場所や食物資源として利用する他の生物に影響を与える。例えば、申請者のこれまでの調査により、腐朽型が違うと倒木上に生育する維管束植物の被度が異なることが分かった。このように木材腐朽菌は、倒木の分解を通じて森林の生物多様性や倒木更新に強い影響力を持つ、生態系エンジニアとしての非常に重要な特性を持っていると考えられるが、これまで実証的な研究は行われていない。 そこで本研究では、アカマツの倒木を材料に、腐朽型の違いが倒木上に生育する生物の種組成に与える影響を評価することを目的とする。倒木の腐朽型は樹種の影響を受けるが、アカマツの倒木は上記3つの腐朽型のいずれにもなりやすく、腐朽型の違いの影響を評価するのに最適な材料といえる。本研究は、森林の更新に関わる維管束植物や、樹幹および土壌の生物多様性の指標として注目されるコケ植物と変形菌の種組成と倒木の腐朽型との関係を調べることで、木材腐朽菌の生態系エンジニアとしての特性を評価しようとする点に特色がある。