2015年2月
リーダーシップの両価性と新しいリーダーシップ研究
学苑: 人間社会学部紀要
- ,
- ,
- 巻
- 892
- 号
- 892
- 開始ページ
- 112
- 終了ページ
- 118
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 光葉会
本稿においては、既存のリーダーシップ研究における研究アプローチを簡単に説明し、最近のリーダーシップの実証的研究を紹介した。既存のリーダーシップ研究は、ネガティブ心理学に基づいており、リーダーシップの否定的な側面を強調しすぎているという批判がある(Wang & Thompson, 2006)。しかし、社会的影響プロセスとしてのリーダーシップは、本来、両価性をもつものと考えられる。さらには時代背景や、特定の社会集団に特徴づけられる社会的表象として捉えることもできる。最近では、リーダーシップの倫理面に注目したリーダーシップが呈示される一方で、否定的で破壊的なリーダーシップも複数紹介されている。その一例として、侮辱的管理理論と実証研究を説明した。また、リーダーシップの基本である集団性に注目するのが社会的アイデンティティ理論によるアプローチであり、その研究についても紹介した。
- リンク情報
- ID情報
-
- ISSN : 1348-0103
- CiNii Articles ID : 110009877498
- CiNii Books ID : AN00038441