2017年3月
『七破風の屋敷』の噂する「群集」―呪いの予言と幸運な結末
京都産業大学論集 人文科学系列
- 巻
- 号
- 50
- 開始ページ
- 231
- 終了ページ
- 244
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 京都産業大学
「噂をする群集」に注目し、物語に導入された「呪いの成就」と「呪いの解体」という矛盾する流れが提起する「集団」と「個」に関わる作家の問題を考察した。ホーソーンは「群集」に埋没し「集団」と一体化する「個」ではなく、「心を持つ個」の集まりとしての「群集」の在り様を探る。作家にとって自己と深く繋がる『七破風の屋敷』の「噂する群集」は、作品世界を創造する恰好のモチーフであるとともに、「集団」と「個」にかかわる重要なテーマに読者を巻き込む機能を持つモチーフであることを検証した。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0287-9727
- CiNii Articles ID : 120006368895
- CiNii Books ID : AN0006019X