2019年8月 - 2021年3月
EUにおける自由移動と福祉国家―欧州諸国の事例から
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 研究活動スタート支援
本研究は、EU市民の自由移動という国家を超えたEU規模での人の移動が、各国福祉国家との間で原理的な緊張を孕むという点を捉え、EUの超国家的原理と各国の主権的原理がどのようにその調整を行っているのか、国際秩序の調整・編成問題に光をあてるものである。
第1年目である令和元年度(2019年度)には、第1に研究の基盤となる二次資料の収集と読み込みを通じ、①EU市民の自由移動の政治化、これに関連するEU法・判例の解釈上の問題点、論争など問題の広範な文脈についての理解とともに、②欧州各国の側の実際的な対応や制度的特色の事例毎の検証、③移動する欧州市民の類型や出身国の制度とも関わるトランスナショナルな対応関係の問題などのサーベイが行われ、問題関心および研究上の焦点の明確化が図られた。
第2に、しかし、そのサーベイの結果を受けて研究をさらに深化するために行われる予定であった欧州への出張を通じた一次資料の収集、EU政治・EU法の専門家や、各国でEU市民の受入れ、社会保障の手続きを実際に担当する省庁、自治体の実務家へのインタビューと意見交換については、残念ながらコロナウイルスの影響により延期とした。
とはいえ、第3に研究の中間報告については、2019年6月30日日本比較政治学会(筑波大学)、2019年7月23日グローバル・スタディーズ研究会(東京大学大学院総合文化研究科)、2020年3月21日政治学研究会・近代研究会(國學院大學)において、主に英・独の事例を比較することによって行っている。
二年目になる令和二年度(2020年度)には、ひきつづき、研究関心を深め、問題設定を洗練させることを続けながら、研究成果をまとまった形で論文として発表することを目指したい。
第1年目である令和元年度(2019年度)には、第1に研究の基盤となる二次資料の収集と読み込みを通じ、①EU市民の自由移動の政治化、これに関連するEU法・判例の解釈上の問題点、論争など問題の広範な文脈についての理解とともに、②欧州各国の側の実際的な対応や制度的特色の事例毎の検証、③移動する欧州市民の類型や出身国の制度とも関わるトランスナショナルな対応関係の問題などのサーベイが行われ、問題関心および研究上の焦点の明確化が図られた。
第2に、しかし、そのサーベイの結果を受けて研究をさらに深化するために行われる予定であった欧州への出張を通じた一次資料の収集、EU政治・EU法の専門家や、各国でEU市民の受入れ、社会保障の手続きを実際に担当する省庁、自治体の実務家へのインタビューと意見交換については、残念ながらコロナウイルスの影響により延期とした。
とはいえ、第3に研究の中間報告については、2019年6月30日日本比較政治学会(筑波大学)、2019年7月23日グローバル・スタディーズ研究会(東京大学大学院総合文化研究科)、2020年3月21日政治学研究会・近代研究会(國學院大學)において、主に英・独の事例を比較することによって行っている。
二年目になる令和二年度(2020年度)には、ひきつづき、研究関心を深め、問題設定を洗練させることを続けながら、研究成果をまとまった形で論文として発表することを目指したい。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K23176
- 体系的課題番号 : JP19K23176