共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

脱人間化社会における責任概念の再考:哲学・思想史・応用倫理の架橋的アプローチ

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K00014
体系的課題番号
JP20K00014
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

当初の研究計画では、1)社会思想史的アプローチとして、F・エヴァルドをもとに近代的社会制度の展開における「責任」概念の変容を検討すること、2)政治哲学的アプローチとして、全体主義体制および原爆投下をめぐるH ・アーレントとG・アンダースの思想を検討すること、3)現象学的アプローチとして、E・レヴィナスの現象学的哲学における「責任=応答可能性」 概念を実践的な文脈へと接続しうるかたちで検討しなおすこと、4)応用倫理的アプローチにより、AI開発における人間の行為の代替化に伴う「責任 」の変容を検討することが挙げられていた。
今年度は、1)についてはエヴァルドの主著で「責任」概念を扱う『福祉国家』の翻訳を進めた。2)については、全体主義体制における収容所体制をめぐるアーレントの思想についての所属学科の紀要に論文を執筆した。3)については、共著書にてレヴィナスの「責任」概念の実践的な側面をめぐる考察を行った。また、昨年度に学会シンポジウムで発表したドローンをはじめとする遠隔技術使用に関する問題をめぐって、グレゴワール・シャマユーとエマニュエル・レヴィナスの思想を取り上げた報告を行ったが、シンポジウムで得られた知見を含めてこれを加筆修正し論文として公刊した。また、次年度に公刊予定の共著に、「責任」概念をはじめとするレヴィナスの思想が、社会福祉制度についての哲学的考察にどのように寄与するかをめぐる考察を発表した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K00014
ID情報
  • 課題番号 : 20K00014
  • 体系的課題番号 : JP20K00014

この研究課題の成果一覧

論文

  1

MISC

  2

書籍等出版物

  3

講演・口頭発表等

  5

学術貢献活動

  6