金川 哲也

理論混相流体力学研究室を主宰し9年目です。気泡力学・混相流・非線形音響の理論的研究に基盤をおき、超音波医療・ターボ機械・地球科学現象等への応用と、分子動力学・生物物理・非平衡統計力学・レオロジー・超音波計測等との融合・分野横断展開に、学生（10名強）と共に取り組んでいます。博士後期課程への進学者が多く、日本学術振興会特別研究員DC1には3名が採用されており、卒業生（博士卒1名、修士卒16名：全員が受賞歴有）が産官学で現在活躍しています(2503)。

● 研究紹介ビデオ

● 主な受賞歴：

2022年：科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞「気泡流中の圧力波を記述する非線形波動方程式の理論的研究」

2024年：筑波大学 BEST FACULTY MEMBER (SS評価教員、上位約1%)

2023年：日本流体力学会 竜門賞「気泡流中の非線形波動に関する基礎数理と医薬応用」

2023年：ターボ機械協会 チャレンジ大賞

2023年：わかしゃち奨励賞「水管の損傷回避と洗浄を両立可能な新技術の開発」

2022年：筑波大学 若手教員特別奨励賞

2022年：応用物理学会 Highlights papers of 2021

2022年：ターボ機械協会 小宮賞「気泡流中を伝わる圧力波の非線形発展を利用したポンプ内水管の保守管理のための基盤理論創成と技術開発」

2021年：Featured Atricle, Physics of Fluids

2021年：日本音響学会 粟屋 潔 学術奨励賞

2020年：筑波大学システム情報系 教育貢献賞

2020年：日本混相流学会 奨励賞「気泡流中の圧力波を記述する非線形波動方程式群の網羅的かつ包括的な導出」

2019年：日本機械学会 奨励賞 (研究)「気泡流中における非線形波動理論の新展開の研究」

2012年：日本機械学会賞 (論文)  [筆頭著者] 

金川研学生の受賞は計107件 (学外57件・学内50件) で、修了生の全員が表彰歴を有しています（内、1件は日本混相流学会萌芽賞、1件はファインバブル産業会学術表彰学生奨励賞、1件は笹川科学研究奨励賞、8件は筑波大学学長表彰(7年連続)、10件は日本機械学会三浦賞(6年連続)、2件は日本機械学会若手優秀講演フェロー賞）（2025年3月時点）。

● 代表論文5編(全て責任著者)：

Ultrasonics Sonochemistry (2023) 粘弾性気泡流中の集束超音波医療に向けた理論と数値計算

Physics of Fluids (2023) 力学的異方性を有する膜で覆われた気泡による超音波の非線形効果と減衰効果の寄与

Physics of Fluids (2023) 超音波造影気泡の集団としての数理モデル（膜の圧縮性による超音波減衰特性）

Ultrasonics Sonochemistry (2022) マイクロバブル増強型の集束超音波による腫瘍焼灼治療に向けた理論と数値計算

Physics of Fluids (2021) 並進気泡に働く抗力による圧力波への影響の理論的考察

いずれも、金川研学生との共同研究成果であり、修士修了時までに、ほぼ全員が国際誌への論文掲載を達成できています。雑誌論文44編のうち、責任著者が36編、Q1 rank journal が22編を占めています（2025年1月時点）。

熱力学（通年3単位）、流体力学（2単位）、応用数学（Fourier解析、1単位）、混相流工学（大学院、分担）の講義、伝熱工学の学生実験を担当しています。