共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2024年3月

日本古代土器の複眼的編年検証に基づく通時代的特質の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
20H01354
体系的課題番号
JP20H01354
配分額
(総額)
14,430,000円
(直接経費)
11,100,000円
(間接経費)
3,330,000円

2年目となる2021年度は、2020年度に引き続き、本研究が2つの柱とする複眼的編年検証と日本古代の饗宴論を基軸として研究を遂行した。本年度も昨年度に続き、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたが、オンライン研究会(5月15日、6月20日、9月19日、12月17日、3月6日)に加え、7月23日に新堂遺跡土器(5世紀初頭)、10月31日に布留遺跡(2世紀~8世紀)、3月5日に今城塚古墳(6世紀前葉)の資料調査を対面実施するなど、着実に調査研究を実施できた。研究協力者新規2名の参画を得て、30代を中心とした研究分担者・協力者総勢17名によって、主要資料の年代論、通時代的な饗宴論など、研究を深めることができた。以下に概要を記述する。
1)複眼的編年検証 複数の理化学的年代測定法により暦年代を検証し、さらに測定成果を型式学的・層位学的に再検討するという二重の意味を持つ複眼的編年検証を遂行した。a)新堂遺跡河道出土土器を対象に、酸素同位体比年輪年代法とAMS放射性炭素年代測定の結果と土器のライフサイクルを検証した。b)布留遺跡出土土器の光ルミネッセンス年代測定は機器修理等が間に合わず、次年度持ち越しとなった。一方、布留遺跡出土土器を通時代的に観察し、東海系須恵器の出土傾向、消費地における編年課題を議論した。c)未報告資料である今城塚古墳出土土器の資料調査を行い、土器編年上の位置づけを検討した。
2)日本古代の饗宴論 非日常的な共飲共食である饗宴を主題として、研究会および複眼的ワークショップで議論を重ねた。研究会はオンライン開催とし、饗宴に関する英書講読、日本古代の饗宴論や装飾須恵器に関する論文講読会を実施した。また、日韓の貯蔵器の容量計測に加え、新堂遺跡を対象とした煮炊器調理痕跡の記録手法の開拓、復元カマドを用いた調理実験などにも挑戦した。
研究の成果は論文、口頭発表等で公表した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H01354
ID情報
  • 課題番号 : 20H01354
  • 体系的課題番号 : JP20H01354

この研究課題の成果一覧

論文

  7

MISC

  2

書籍等出版物

  5

講演・口頭発表等

  21

Works(作品等)

  2
  • 京都橘大学文学部歴史遺産学科考古学コース, 京都市考古資料館, 公益財団法人京都市埋蔵文化財研究所
    2021年3月11日 - 現在 芸術活動
  • 京都橘大学文学部歴史遺産学科考古学コース, 京都市考古資料館, 公益財団法人京都市埋蔵文化財研究所
    2020年7月15日 - 2021年3月10日 芸術活動