2017年4月 - 2021年3月
蹴り出しを改善できる足関節制御機能付き短下肢装具用ソールの開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
短下肢装具は、脳卒中後遺症者の基本動作を支援できる福祉用具であるが、歩行中に力強い蹴り出しができないことに課題を抱え続けている。我々は、短下肢装具に残存するこの課題に対し、中足指節関節の関節運動を再現できるソールを考案した。本研究では、我々が着想した研究シーズを応用し、脳卒中後遺症者の機能回復を推し進め、より自然に歩くことができる短下肢装具を開発することで、彼らの自立生活を支援することを最終目的とする。
当該年度は、昨年度ソール素材として絞り込んだ2種類の素材(Soft-CFRPとSoft-アラミドFRP)に対し、追加の応力緩和試験や柔軟性試験を実施した。そして、繰り返しの曲げ伸ばしに対する復元性という観点で、Soft-CFRPがソール素材として最も適する結果を得た。この結果に基づき、Soft-CFRPを短下肢装具ソール材に使用したプロトタイプを試作し、まず健常成人を対象とした基礎実験を実施した。具体的には、中足指節関節の背屈角度がつま先をカットアウトしたものと同等か検討を行い、高い再現性が担保されたことを確認した。そのうえで、油圧で足関節の底屈運動を制動する短下肢装具に我々のソール機構を組み込んだプロトタイプ(Ⅱ)を作製した。そして、このプロトタイプ(Ⅱ)で脳卒中後遺症者での予備実験を実施した。その結果、歩行時に蹴り出し力が改善する対象者を確認し、開発しようとする短下肢装具ソールの妥当性が確認できつつある。
当該年度は、昨年度ソール素材として絞り込んだ2種類の素材(Soft-CFRPとSoft-アラミドFRP)に対し、追加の応力緩和試験や柔軟性試験を実施した。そして、繰り返しの曲げ伸ばしに対する復元性という観点で、Soft-CFRPがソール素材として最も適する結果を得た。この結果に基づき、Soft-CFRPを短下肢装具ソール材に使用したプロトタイプを試作し、まず健常成人を対象とした基礎実験を実施した。具体的には、中足指節関節の背屈角度がつま先をカットアウトしたものと同等か検討を行い、高い再現性が担保されたことを確認した。そのうえで、油圧で足関節の底屈運動を制動する短下肢装具に我々のソール機構を組み込んだプロトタイプ(Ⅱ)を作製した。そして、このプロトタイプ(Ⅱ)で脳卒中後遺症者での予備実験を実施した。その結果、歩行時に蹴り出し力が改善する対象者を確認し、開発しようとする短下肢装具ソールの妥当性が確認できつつある。
- ID情報
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- 課題番号 : 17H02138
- 体系的課題番号 : JP17H02138