2018年6月 - 2021年3月
土壌中放射性セシウムの菌類による濃縮と胞子拡散による大気への放出
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
大気エアロゾル試料中に菌類胞子に由来する有機物(アラビトール、マンニトール等の糖類)を測定し、別途測定した放射性セシウム(Cs)との因果関係を明らかにする。福島県の森林周辺域にて、大気エアロゾル試料を採取し、Csと糖類を測定する。これらのデータをもとに菌類がCsを濃集し胞子として大気へ放出する本作業仮説を実証するための基礎データを取得しCsの土壌から大気への放出メカニズムを検証する。また、森林土壌中菌類が福島原発事故で拡散された放射性Csを生物濃縮し、最終的に胞子として大気中に再飛散するとの作業仮説を補強するために福島およびその周辺で各種キノコを採取し、その胞子を採取する。胞子に特有な糖アルコール(マンニトールなど)と放射性セシウムを測定し両者の因果関係を明らかにする。
本研究では、エアロゾル試料をメタノール・塩化メチレン(1:2)の混合溶媒により、超音波抽出を行い、分離した有機物画分をトリメチルシリル(TMS)誘導体化することにより、ガスクロマトグラフ・質量分析計(GC/MS)にてトレハロース、アラビトール、マンニトール等の糖アルコールを測定した。同じ方法を、森林・林で採取したキノコ類の胞子についても適用し、これら糖アルコールを測定した。 研究協力者の五十嵐からはエアロゾルサンプリングとエアロゾル試料およびキノコ試料のセシウム分析結果について助言を得た。本研究で使用するエアロゾル試料については、2018年3月までに五十嵐が所属していた気象研究所にてセシウム濃度の測定が終了している。
糖アルコールとセシウム濃度との相関解析を行った結果、夜間のエアロゾル試料では、トレハロースがよい相関を示すことが解った。しかし、アラビトールとマンニトールはセシウム137との相関を示さなかった。また、昼間の試料は相関を示さなかった。
本研究では、エアロゾル試料をメタノール・塩化メチレン(1:2)の混合溶媒により、超音波抽出を行い、分離した有機物画分をトリメチルシリル(TMS)誘導体化することにより、ガスクロマトグラフ・質量分析計(GC/MS)にてトレハロース、アラビトール、マンニトール等の糖アルコールを測定した。同じ方法を、森林・林で採取したキノコ類の胞子についても適用し、これら糖アルコールを測定した。 研究協力者の五十嵐からはエアロゾルサンプリングとエアロゾル試料およびキノコ試料のセシウム分析結果について助言を得た。本研究で使用するエアロゾル試料については、2018年3月までに五十嵐が所属していた気象研究所にてセシウム濃度の測定が終了している。
糖アルコールとセシウム濃度との相関解析を行った結果、夜間のエアロゾル試料では、トレハロースがよい相関を示すことが解った。しかし、アラビトールとマンニトールはセシウム137との相関を示さなかった。また、昼間の試料は相関を示さなかった。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K18791
- 体系的課題番号 : JP18K18791
この研究課題の成果一覧
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論文
1-
Atmosphere 13(3) 413-413 2022年3月3日 査読有り最終著者
MISC
1-
日本地球化学会年会要旨集(Web) 65th ROMBUNNO.1A15(J‐STAGE) 2018年