MISC

2003年

Effects of Long-term Fluoride Administration on the Composition and Solubility of Rat Cortical Bone

歯科基礎医学会雑誌
  • Sato Kaori
  • ,
  • Yagishita Hisao
  • ,
  • Kanri Yoriaki
  • ,
  • Taya Yuji
  • ,
  • Soeno Yuuichi
  • ,
  • Enari Rika
  • ,
  • Aoba Takaaki

45
4
開始ページ
151
終了ページ
160
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.2330/joralbiosci1965.45.151
出版者・発行元
Japanese Association for Oral Biology

本研究では, 飲料水へのフッ素添加によるラット骨無機質の組成と溶解度に生じる変化を調べた. SD系4週齢の雄性ラットを使用し, 2通りのフッ素投与のプロトコールを設定した. 第1のプロトコールでは, 飲料水へのフッ素添加濃度を0ppm (対照群) と50ppmとして, 2週間から16週間にわたり投与を継続した. 第2のプロトコールでは, 投与期間を10週間として, フッ素濃度を0, 10, 30, 50, 70および90ppmとした. 所定の投与期間を終えた動物から大腿骨と頸骨の骨幹部皮質骨を採取した. 溶解度の測定に先立ち, すべての骨試料を微粉砕し, 低温灰化法で有機成分を除いた. 骨結晶の溶解度は25℃で1.8% CO2/N2分圧下で測定した. 今回の実験結果から, 骨組成はフッ素摂取量に応じて敏感に変化したが, 骨結晶のフッ素化の最高レベルは重量比で約1% (フルオロアパタイトの化学量論的なフッ素含有量の1/3前後) に止まることがわかった. 本実験で採取した骨試料の溶解度の測定結果から, フッ素投与開始から6週間の期間, あるいは30ppm以下のフッ素濃度域で骨溶解度は最も顕著に低下した. ただし, より長期間あるいは高いフッ素濃度を設定した場合にも, 骨溶解度は低下傾向を示したが, 溶解度積で示された変化量はわずかに止まった.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.2330/joralbiosci1965.45.151
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130003815486
URL
https://jlc.jst.go.jp/DN/JALC/00231614915?from=CiNii
ID情報
  • DOI : 10.2330/joralbiosci1965.45.151
  • ISSN : 0385-0137
  • CiNii Articles ID : 130003815486

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