2001年
新潟市における介護保険申請者に関する調査-生活および疾病の実態と歯科的問題-(共著)
明倫歯科保健技工学雑誌
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- 巻
- 4
- 号
- 1
- 開始ページ
- 48
- 終了ページ
- 53
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 明倫短期大学
わが国の社会の急速な高齢化に伴い,高齢者の生活の質の向上のために中・長期的観点にたった歯科保健・医療・福祉計画が重要であると考える。筆者らはそれらを積極的に進めるにあたり,まず要介護者等の実態と歯科的問題点について把握する必要性を感じ,介護保険制度において,筆者らが介護支援専門員として行った新潟市在住の139名の認定調査,アセスメント調査等のデータをもとにそれらを調査,分析した。その結果,介護保険申請者の73.4%は女子で,80歳以上が60.5%を占め,全体の45.3%が独居または老人夫婦世帯であった。また,介護保険申請者一人当たり3疾病を有する者が35.7%,疾病分類では骨・関節疾患が25.8%とそれぞれ最も多く,介護保険において要支援,要介護1・2と認定された者は69.8%を占めた。口腔清掃については自立が63.2%,口腔内の問題点として義歯不良が37.9%と最も多かった。これらの実態より,1)今後の歯科治療における医療機関への搬送システムの確立,2)介護保険における主治医意見書の口腔所見記載に歯科医師の意見の聴取等,3)歯科口腔介護の積極的実施,4)かかりつけ歯科医による継続的口腔管理の必要性が示唆された。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1344-0373
- CiNii Articles ID : 110004599355
- CiNii Books ID : AA11275028