論文

査読有り
2018年3月31日

フェルトセンスの言語化を含めたフォーカシング的態度が感情経験を介して精神的健康に及ぼす影響の検討

人間性心理学研究
  • 酒井 久実代

35
開始ページ
197
終了ページ
207
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)

FMS-18にフェルトセンスを言語化する態度を測定する項目を加え、体験過程尊重尺度言語化版(FMS18.SE)を作成した。248名の女子大学生にFMS18.SE、3次元感情状態尺度、GHQ30を実施した。FMS18.SEを因子分析した結果、「注意」「言語化」「距離」「受容」の4因子が抽出され、α=.875の信頼性の高い尺度が作成された。共分散構造分析を行ったところ、「注意」「言語化」「受容」はポジティブ感情経験の頻度を高め、ポジティブ感情経験の頻度が高まると、精神的不健康が低下した。「距離」「受容」はネガティブ感情経験頻度を低下させ、ネガティブ感情経験頻度が低下すると精神的不健康が低下した。フォーカシング的態度の各因子の機能の違いを明確化することができた。

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