MISC

2018年5月

細胞外DNAによるStreptococcus mutansバイオフィルム形成メカニズムの解明

BACTERIAL ADHERENCE & BIOFILM
  • 泉福 英信
  • ,
  • 永沢 亮

31
開始ページ
13
終了ページ
16
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本バイオフィルム学会

近年、細胞外DNAがStreptococcus mutansバイオフィルムの構成成分の一つであることが明らかになった。このeDNAがどのようなメカニズムでバイオフィルムを形成させているのか詳細になっていない。そこで、eDNAによるバイオフィルム形成メカニズムを明らかにする目的で本研究を行った。蛋白質を多く含む粗抽出DNAは、ある一定の濃度でS.mutans UA159.gtfB-C-(スクロースが存在する培地においてバイオフィルム形成能が欠落した株)に加えると、有意にバイオフィルムを形成させた。しかし、蛋白質を持たない精製DNAはバイオフィルムを形成できなかった。この粗抽出DNAに蛋白分解酵素を事前に加え処理すると、形成量は半分程度に減少した。DNAを分解するDNaseを加えても、有意に形成量は減少した。これらの結果から、eDNAによるS.mutansのバイオフィルム形成には、蛋白質の存在が重要であることが明らかとなった。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 1348-6071
  • 医中誌Web ID : 2018333038

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