2010年3月
スギ林の強度間伐が林内の光環境と下層植生に与える影響
富山県農林水産総合技術センター森林研究所研究報告
- 巻
- 号
- 2
- 開始ページ
- 1
- 終了ページ
- 9
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 富山県農林水産総合技術センター[森林研究所]
過密人工林を対象とした「みどりの森再生事業」によって、2008年3月に間伐が行われた朝日町山崎にあるタテヤマスギ林分を対象に、間伐による林内の光環境の変化と、稚樹の発生や植生の変化について調査を行った。間伐前の林床における相対散乱光は林内全体が15%未満であったが、間伐後は15%以上の部分が80%以上になったと推定された。また、間伐によって相対散乱光が15%以上となった場所では、先駆性の高木が多数発生し稚樹の種数も増加した。また、下層植生の植被率や種数も増加した。ただし、間伐後に林内は明るくなったものの、相対散乱光が30%未満の部分が大半を占め、陽樹である先駆性の樹種が生育することは難しいと予想された。実際に、間伐後1年目に発生したこれらの稚樹の多くは、2年目には消滅し個体数は激減していた。以上の結果から、ここで実施されたような間伐は、先駆性木本の発生や下層植生の増加を生じさせるものの、広葉樹がスギと混交して生育できるようにするためには、さらに光環境を改善するための施業が必要になるものと判断された。
- リンク情報
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- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/120005450650
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA12399139
- URL
- http://id.ndl.go.jp/bib/10672835
- URL
- http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010792138 本文へのリンクあり
- ID情報
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- ISSN : 1883-7298
- CiNii Articles ID : 120005450650
- CiNii Books ID : AA12399139