2010年4月 - 2013年3月
室内と屋外の亜硝酸濃度と喘息症状との関連性に関する疫学的研究
文部科学省 科学研究費 挑戦的萌芽研究
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 1,560円
- (直接経費)
- 0円
- (間接経費)
- 0円
- 資金種別
- 競争的資金
WHOの2005年のガイドラインにも疫学調査によるNO2と喘息との関連におけるPMや亜硝酸(HONO)の関与を疑う記述がある。HONOの疫学調査により呼吸機能との関連を認めた報告はまだ1報しかないが、我々はHONOの動物曝露実験を実施し、NO2よりHONOの方が呼吸器に与える影響が強いことを観察していることもあり、HONOの疫学調査を実施した。その結果、室内HONOと喘息発作は有意な関連を示した。またその期間はNO2と喘息発作が有意な関連を示す期間より長かった。室内HONOの発生源は、室内での燃焼と屋外の窒素酸化物からの平衡反応によると考えられており、調査年によっては室内HONOと屋外NO2の相関性が良い時もあった。屋外NO2と喘息発作との関連は毎年認められるわけではないが、喘息発作が多かった年は屋外NO2濃度が高かったので、NO2についてはそのような関係があるかも知れないが、室内HONOと喘息との関連は毎年認められる傾向があった。