2001年
庄川で友釣りとテンカラ網で漁獲されたアユのCPUEと大きさ
日本水産増殖学会誌
- 巻
- 49(3), 285-292
- 号
- 3
- 開始ページ
- 285
- 終了ページ
- 292
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11233/aquaculturesci1953.49.285
- 出版者・発行元
- 日本水産増殖学会
1992~1996年に庄川で友釣り漁とテンカラ網漁で漁獲されたアユのCPUEと体重を調べた。CPUEの平均は,テンカラ網(18.0尾/時)では友釣り(3.4尾/時)の5.3倍であった。テンカラ網では漁期の経過につれてCPUEは減少する傾向が認められたが,魚体の大きさと水温に影響される友釣りでは時期の経過とCPUEには相関関係は認められなかった。友釣りの1人当たりの釣り時間とCPUEには相関関係は認められず,長時間の友釣りの続行には一定以上のCPUEが維持できる漁場の確保が必要だと考えられた。体重の平均は,友釣り(29.8g)ではテンカラ網(19.3g)の1.5倍であった。友釣りで漁獲されたアユでは体重25g以上の個体が59.1%を占めたのに対し,テンカラ網のそれは21.7%に過ぎなかった。限られたアユの漁場と資源を有効に利用するには,友釣りとテンカラ網のCPUEや漁獲されたアユの大きさおよび両者の漁法の性質の違いを十分考慮に入れ,釣り専用区などの設定を含めた両者が共存できる漁場管理を進める必要があると考えられた。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11233/aquaculturesci1953.49.285
- ISSN : 0371-4217
- CiNii Articles ID : 130003715025