2020年3月
【イメージング時代の構造生命科学 細胞の動態、膜のないオルガネラ、分子の構造変化をトランススケールに観る】(第2章)構造生命科学からトランススケール・イメージングによる細胞動態学へ トランススケールな解析が待たれる生命科学の未解決課題 タンパク質のマルチバレント相互作用が駆動する液 液相分離
実験医学
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- 巻
- 38
- 号
- 5
- 開始ページ
- 756
- 終了ページ
- 761
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)羊土社
液-液相分離(liquid-liquid phase separation:LLPS)はタンパク質や核酸などの生体高分子が凝縮することで液滴様の構造体を形成する現象である。LLPSにより生じるタンパク質および核酸の液滴が細胞内に普遍的に存在することから、LLPSが生体分子の組織化と機能発現の基本原理としてさまざまな生命現象を説明できるのではないかと、近年、構造生命科学の分野からも大きく注目されている。本稿では、LLPSの駆動分子の特徴に加え、生理的条件下でLLPSを駆動するしくみとして、特にタンパク質結合ドメインのくり返しリピートを複数もつ分子のマルチバレント相互作用による液滴形成について言及する。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0288-5514
- 医中誌Web ID : 2020200631