共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2022年3月

身体スキル学習支援における局所的・大域的視点を結ぶサイバーフィジカル空間

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
18H03344
配分額
(総額)
17,160,000円
(直接経費)
13,200,000円
(間接経費)
3,960,000円

2018年度は研究の初年度として,全体構想を具体化しながら,対象分析のためのデータ取得を行う目的に照らして,分担者と議論しながら全体構想とサブ課題の具体化を行った.また,データ取得のための観測環境設計およびプロトタイプ開発,さらにはフィードバックシステムの設計についてもサブ課題毎のサブシステム構築を進められた.この過程で,撮影用機材を購入し,フィールド全体を捉えて,マルチトラッキングの技術開発を行っている.
また,実施計画に挙げていた1対1の場面と,チーム対チームとしての戦術について,二つのサブ課題化の下で試作開発を行った.まず,バスケットボールのようなフィールドスポーツにおける1対1の場面では,オフェンス側では意図的に運動を変化させながらの反復運動によるフェイント動作を行うことが多い.そこで,反復運動の一般化の下で,不安定化と安定化に関する基礎研究を行い,発表した.また,支援モデル設計においては,人間のサイクル(観察,分析,体現)と支援システムのサイクルとの組み合わせは,これまでの研究における枠組みが適用可能なことを確認した.
そこで,初学者のオフェンス学習時のディフェンダには,単純なソフトウェアエージェント実装を行い,オフェンスの動作をセンシングしながらそれに追従する形式での実現を行った.次に,チーム戦術の理解のためには,バスケットボールのトラッキングデータに基づき,アニメーションによるシミュレータ環境を構成した.この上で,基本統計情報に基づくシーン分析技術や,基本的なチーム戦術の発動部分を自動抽出する機能実現を行った.現時点では,単体での基本戦術を3種類,それらの組み合わせを含めると,7種類の戦術適用場面の抽出が可能となった.
以上のような主目的に沿った研究と,その関連研究を含め,これらは国内外での研究発表につながっている.

ID情報
  • 課題番号 : 18H03344

この研究課題の成果一覧

論文

  7

MISC

  1

講演・口頭発表等

  3