共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

新たな食道疾患の発症機序の解明:不正咬合と咀嚼筋障害に起因する口腔機能低下の影響

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K10232
体系的課題番号
JP20K10232
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

我々は、胃食道逆流症等の上部消化器疾患とブラキシズムや唾液分泌との関連を明らかにするために介入研究を、咀嚼筋障害を含む顎関節症や上部消化器疾患とブラキシズムとの関連を調査するために横断研究をしている。具体的には、前者では公募した被験者に対して、介入後の消化器症状、咬筋筋活動、自律神経活動、唾液分泌量がどのように変化するか調べた。その結果、胃食道逆流による不快感等の消化器症状と咀嚼筋の活動量との間に相関が認められ、また、咬筋筋活動と側頭筋筋活動の変化にも相関が認められた。事前分析で必要とされた被験者数まで達していないので、引き続き被験者の募集と検査の実施をする。後者では公募した被験者に対して、咀嚼筋・顎関節の疼痛の有無やブラキシズムの自覚症状、上部消化器症状を質問紙票やDC/TMDによる診察により、咬筋筋活動を筋電図検査により調査・測定している。その結果、触診時に咬筋の圧痛がある群はない群と比較して、噛みしめる動作を頻回にしていることが明らかになった。また、触診時に咬筋の圧痛がある者は、側頭筋および顎関節の圧痛を有する割合が多く、噛みしめる動作は、側頭筋および顎関節の疼痛にも影響している可能性が示唆された。また、上部消化器症状を有する者は噛みしめる動作を高頻度にしていることが分かったので、上部消化器疾患とブラキシズムには関連があることが明らかになった。この研究においても事前分析で必要とされた被験者数まで達していないので、引き続き被験者の募集と検査の実施をする。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K10232
ID情報
  • 課題番号 : 20K10232
  • 体系的課題番号 : JP20K10232