2013年4月
女性におけるドライシンドロームの有訴率に関するWeb調査
日本女性医学学会雑誌
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- 巻
- 20
- 号
- 3
- 開始ページ
- 399
- 終了ページ
- 405
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本女性医学学会
【目的】近年、ドライシンドロームという概念が注目されている。これは、眼、鼻腔、口腔、腟、皮膚などにおける乾燥症状を一つの乾燥症候群として捉えようとする概念である。特定部位における乾燥感の有訴率の調査は数多くなされているが、乾燥感の関連性について同一被験者で調査した報告はない。そこで、眼、鼻腔、口腔、腟、皮膚における乾燥感の有訴率およびその関連性について検討することを目的としてWeb調査を行った。【方法】2012年5月に、インターネット・リサーチシステムを用いて、「お体の症状に関するアンケート調査」を行った。対象者は30、40、50、60、70代の女性、各62名の合計310名とした。年齢・既往歴・服用薬剤名および眼・鼻腔・口腔・腟・皮膚の乾燥感に関する質問を設定し、記述統計を行った。【結果】眼・鼻腔・口腔・腟・皮膚の乾燥感は、それぞれ169名(54.5%)、96名(31.0%)、128名(41.3%)、42名(13.6%)、153名(49.4%)が有していた。乾燥感の部位が1ヶ所の者は68名(21.9%)、2ヶ所以上は168名(54.2%)であった。また、眼の乾燥感を有する169名のうち142名(84.0%)が、鼻腔については96名全員が、口腔については112名(87.5%)、腟では40名(95.2%)、皮膚では130名(85.0%)が他の部位の乾燥感も有していた。特に腟の乾燥感を有する者の61.9%が、5ヶ所すべてに乾燥があると回答していた。【考察】乾燥感がある部位が2ヶ所以上であるものが半数以上であったことから、今後、乾燥感を訴える患者に対しては、他の部位の乾燥感の聞きとりおよび適切な診療科への紹介が必要であると考えられる。特に腟については、腟乾燥を有する者の60%以上が5ヶ所全ての乾燥感を持っていたため、留意して診療する必要があるといえる。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 2185-8861
- 医中誌Web ID : 2013257758
- CiNii Articles ID : 40019734293
- CiNii Books ID : AA12548738