論文

査読有り
2009年6月

オーラルディアドコキネシスの測定法に関する検討

老年歯科医学
  • 伊藤 加代子
  • ,
  • 葭原 明弘
  • ,
  • 高野 尚子
  • ,
  • 石上 和男
  • ,
  • 清田 義和
  • ,
  • 井上 誠
  • ,
  • 北原 稔
  • ,
  • 宮崎 秀夫

24
1
開始ページ
48
終了ページ
54
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.11259/jsg.24.48
出版者・発行元
(一社)日本老年歯科医学会

2006年から介護予防事業の一つとして口腔機能の向上が取り入れられた。その評価項目の1つであるオーラルディアドコキネシスの測定法には、ICレコーダーで録音し回数をカウントする方法(IC法)、電卓のメモリー機能を用いる方法(電卓法)、ペンで点を打つ方法(ペン打ち法)などがある。今回われわれは、オーラルディアドコキネシス回数を自動的に測定することができる新しい口腔機能測定器「健口くん」を開発した。本研究の目的は、従来のIC法、電卓法および「健口くん」を用いる方法でオーラルディアドコキネシス回数を測定し、その結果を比較検討することである。79歳の高齢者49名(男性26名、女性23名)、および80歳の高齢者355名(男性175名、女性180名)を対象とした。対象者に、/pa//ta//ka/の順番でそれぞれ5秒間できるだけ早く繰り返し発音するように指示し、IC法、電卓法、健口くん法で測定した。健口くん法による平均値は/pa/で6.0±0.9回/秒、/ta/で6.0±0.9回/秒、/ka/で5.7±0.8回/秒であった。健口くん法とIC法には有意な高い相関が認められた。電卓法では相関が低く、1秒間に7.0回を過ぎると電卓でのミスカウント数が大きくなっていた。電卓のキーを叩くタッピング運動の速度には限界があるため、正確に測定できない可能性があると思われた。したがって、新しい口腔機能測定器を用いる健口くん法は、オーラルディアドコキネシス回数の測定に有用であることが示唆された。(著者抄録)

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11259/jsg.24.48
URL
https://search.jamas.or.jp/default/link?pub_year=2009&ichushi_jid=J02171&link_issn=&doc_id=20090709390006&doc_link_id=1390001204329984000&url=https%3A%2F%2Fcir.nii.ac.jp%2Fcrid%2F1390001204329984000&type=CiNii&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00003_3.gif
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ID情報
  • DOI : 10.11259/jsg.24.48
  • ISSN : 0914-3866
  • eISSN : 1884-7323
  • 医中誌Web ID : 2009261679

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