中性子散乱と分子シミュレーションによる蛋白質の構造とダイナミクスの研究
第21回日本中性子科学会年会(JSNS 2021)
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- 開催年月日
- 2021年12月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- online
- 国・地域
- 日本
マルチドメインタンパク質の柔軟なコンフォメーションは、その生物学的機能を担っている。3つのドメインからなるタンパク質: MurD(47kDa)は、酵素反応において、ドメインのコンフォメーションをopen構造からsemi-closed構造,closed構造と順次変化させるが、各コンフォメーションにおけるドメインのダイナミクスは不明であった。本研究では、小角X線・中性子散乱法(SAXSおよびSANS),動的光散乱法(DLS),中性子背面散乱法(NBS),中性子スピンエコー法(NSE)、および分子動力学(MD)シミュレーションを組み合わせて、MurDの対応する3つの状態(アポおよびATP,阻害剤結合状態)におけるコンフォメーション・ダイナミクスを検証した。解析の結果、酵素反応に伴うドメインダイナミクスの変化は、各反応状態に特異的に結合するリガンドとの親和性や反応効率に関係すると考えられる。