日本国内で心臓移植を実施された331例を対象に、抗体関連型拒絶反応(AMR)を発症してrituximabを使用した症例について検討した。その結果、心臓移植後のAMRに対しrituximabを使用した症例は4例(1.3%)であった。いずれも初回の心臓移植で、男女各2例、移植時年齢は10歳未満が1例、40歳代が3例であった。延べ5回のAMRに対してrituximab投与が実施され、1例は直接rituximabとは関与しない帯状疱疹の増悪で死亡したが、他の3例はAMRからの回復と移植心の機能回復・維持が確認された。