2016年9月
大腿骨転子下骨折の髄内釘固定術モデルにおける力学的検討
臨床バイオメカニクス
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- 巻
- 37
- 号
- 開始ページ
- 173
- 終了ページ
- 179
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- 日本臨床バイオメカニクス学会
大腿骨転子下骨折に対する髄内釘法の適用では骨癒合のための整復位を保持することが難しく、固定力を高める目的でプレートが併用される。再手術に至った臨床例に基づいて構築した解析モデルに有限要素法によるシミュレーション解析を適用した。解析対象は60歳男性で、左大腿骨転子下骨折に髄内釘固定法を適用したが、偽関節およびインプラント破損に至り、新たな髄内釘とプレート固定併用により骨癒合が得られた。再術後CT画像を基に表面形状モデルを作成した。さらに3DCADソフトウェアを用いて大腿骨、髄内釘、プレート、スクリューのCADモデルを作成した。大腿骨転子下骨折治療における髄内釘インプラントの力学的状態と、プレート併用の影響を生体力学的に評価したところ、髄内釘固定治療におけるプレート追加の有用性が示された。骨折治療期間における繰り返し歩行荷重により、髄内釘インプラントの疲労破壊が生じる危険性も示唆された。
- ID情報
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- ISSN : 1884-5274
- 医中誌Web ID : 2017152039