2021年10月
骨破壊を考慮した大腿骨転子部骨折のメカニズム解析
臨床バイオメカニクス
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- 巻
- 42
- 号
- 開始ページ
- 21
- 終了ページ
- 27
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本臨床バイオメカニクス学会
大腿骨転子部骨折には多様な骨折パターンが存在している。多くの臨床的分類は骨折線の位置や粉砕の程度により分類されている。しかし、なぜこのような骨折になるかについては言及されていない。そこで、外力の加わり方(転倒状況)により骨折パターンが異なることを有限要素(FE)解析により解明することを試みた。転倒を想定したFE解析は、従来、主に静的に解析した例が多く、骨折線の進展や骨片の転位等を含めた検討は困難である。したがって、これら骨破壊過程の再現精度向上は解決を要する課題である。本研究は、大腿骨FEモデルを対象とし、転倒を想定した動的FE解析に骨破壊を考慮することで、転倒状況と骨折パターンの関係を調査した。本FE解析で得られた結果は、3D-CT中野分類の一部と類似した。したがって、本手法は、転倒状況と骨折パターンの関係を調べるのに有効であることが示唆された。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1884-5274
- 医中誌Web ID : VA07090004