2003年9月
【症例から咽頭・喉頭・頸部手術へ】 総合的アプローチ 音声所見からみた喉頭手術
JOHNS
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- 巻
- 19
- 号
- 9
- 開始ページ
- 1187
- 終了ページ
- 1191
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
手術前後の音声を評価する場合,まず簡便なのが聴覚印象評価を記載することである.音響分析については,周期ゆらぎ,振幅ゆらぎ,調波成分と雑音成分の音響エネルギー比の3つのパラメータでよい.発生機能的検査としては,最長発声持続時間が簡便であり,呼気流率,更に声の強さも重要である.局所麻酔での喉頭手術は,患者の声を聞きながら操作できる点で有利である.電子内視鏡下の喉頭手術は低侵襲で主に声帯ポリープ,喉頭肉芽腫がよい適応となり,頸部外切開による喉頭形成手術は声帯麻痺や痙攣性発声障害などが適応となる.患者の音声障害が十分改善された時点或いは少し過矯正した時点で手術を終了する.一方,全身麻酔での喉頭手術は,喉頭直達鏡により安定した視野が得られることからより複雑な手技が可能である
- ID情報
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- ISSN : 0910-6820