2004年7月
頭頸部腫瘍におけるリエゾン・コンサルテーション
癌治療と宿主
- 巻
- 16
- 号
- 3
- 開始ページ
- 281
- 終了ページ
- 286
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
頭頸部腫瘍患者の特徴とリエゾン・コンサルテーション精神医学の実際を報告した.医療センター神経科,耳鼻咽喉科にて共診した患者に関して,後方視的に年齢,性別など患者の特徴と介入方法を調べた.その結果,男性52例,女性12例と圧倒的に男性が多かった.喫煙歴は男性34例,女性2例で,飲酒歴は男性34例,女性1例であった.咽頭癌,喉頭癌,舌癌37例のうち,83.8%が大酒家,ヘビースモーカーであった.DSM-IV診断では適応障害が20%,睡眠障害が20%,不安障害が19%,うつ病性障害が17%,アルコール離脱が15%,その他が9%に認められ,向精神薬が90.7%に必要であった.41例は術前から精神科医が関与し,うち32例は咽頭癌・喉頭癌・舌癌患者であった.術前からの関わりをもち,人柄,喫煙歴・飲酒歴などの心理社会的背景を把握しておくことが術後の心理的援助に重要であった
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0915-4639
- CiNii Articles ID : 80016815069