論文

2016年3月

学生の性格と態度に関する英語教師の認識 : 英語第一言語話者教師と日本語第一言語話者教師の比較

近畿大学総合社会学部紀要 = Applied sociology research review Kinki University
  • 下 絵津子

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開始ページ
35
終了ページ
55
記述言語
英語
掲載種別
出版者・発行元
近畿大学総合社会学部

日本の大学で1・2 年生の英語科目を教える教師を対象に、学生に関する教師ビリーフを探求するアンケート調査を2014 年に実施した。本稿では、アンケート調査結果をもとに、学生の性格や英語学習に対する態度、教室内での英語使用についての態度、授業の形態に関する好みに関して、教師がどのように認識しているかを、英語第一言語教師(ETs:154 名)と日本語第一言語教師(JTs:170 名)の間で比較分析した。その結果、「受身的」「素直」「恥ずかしがりや」といった認識に類似点が見られた一方、いくつかの相違点も観察された。「明るい」「英語でコミュニケーションを取りたがる」「どうしたら英語力が上がるかに関心がある」との認識のETs が多かったのに対して、JTs は「学習に真面目に取り組む」との回答が多かった。また、学生が学習者中心を好むのか、教師中心の教室を好むのかなどについても両グループで認識に差が見られた。これらの相違点を生み出した背景要因には、 (1)授業における目標スキルが異なっていること、(2)学生の教師に対する期待とその期待への教師の対応の間に存在する相互関係的状況要因、そして(3)授業における教師と学生、あるいは学生と学生同士の実際のやり取りの内容と量が関係している可能性が指摘される。majour: English Education

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CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/120005764598
CiNii Books
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ID情報
  • ISSN : 2186-6260
  • CiNii Articles ID : 120005764598
  • CiNii Books ID : AA1253453X
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000325837097

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