MISC

2009年

寒冷環境下での消防活動が隊員に及ぼす作業負担

日本生気象学会雑誌
  • 橋本好弘
  • ,
  • 森谷絜
  • ,
  • 大塚吉則

45
4
開始ページ
109
終了ページ
119
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.11227/seikisho.45.109
出版者・発行元
日本生気象学会

消防活動は重装備の激しい活動であり,過労・ストレスによる隊員の死傷者が多い.本研究では,寒冷環境下における消防活動が隊員に及ぼす身体負担を経時的に分析し,休憩の必要性を検討した.北海道 S 市の消防隊員 71 名に対して 24 時間の拘束勤務中にホルター心電計を装着させ,消防活動中の心拍数変化を測定し,Wu et al.(2001)の maximum acceptable work duration(MAWD)でその負担を評価した.出動途上の平均最高心拍数は 145.5 拍/分であり,急激に心拍数が上昇していた.現場活動中の最大心拍数と活動時間には正の有意な(P<0.01)相関が認められた.小規模火災 2 件で MAWD を大きく超え,活動開始 5 分間の負担は平均で 92.6 並びに 93.6% heart rate reserve (HRR),活動全体の平均でも 72.3 と 70.2% HRR であった.災害現場での消防隊員の死傷事故減少には,寒冷環境下の小規模火災でも,火勢制圧後,隊員に休憩・交替を与え,過労・ストレスを軽減させる必要がある.<br>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11227/seikisho.45.109
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/10024917192
ID情報
  • DOI : 10.11227/seikisho.45.109
  • ISSN : 0389-1313
  • ISSN : 1347-7617
  • CiNii Articles ID : 10024917192

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