2016年3月
【書評】ダニエル・アラルコン著『夜、僕らは輪になって歩く』(藤井光訳、新潮クレスト・ブックス、2016年)
- 作品分類
- その他
- 発表場所
- 日本アメリカ文学会北海道支部 北海道アメリカ文学
ペルー系アメリカ人の作家、ダニエル・アラルコンの第2長編『夜、僕らは輪になって歩く』の書評。ペルーと思われる架空の国を舞台にしたこの小説は、「僕」という視点人物が時に全知の視点で語ったり、作家があるイメージにこだわり過ぎたりするという欠点はあるものの、南米の「惨めな国」に生きる人々を共感をこめて描いているという点で野心作であると結んだ。