共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

海中電波利用技術の確立

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K04496
体系的課題番号
JP20K04496
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

本研究は、(a)海中アンテナ設計法の確立、(b)海中電波即位法の確立、及び(c)擬似スケールモデルによるアンテナ設計・測定法 の三つのサブテーマで実施しており、各テーマの実績概要は以下の通りである。
(a)海水のような高損失媒質における使用に適したアンテナの設計法を確立する目的で、既に提案したハーフシース型ダイポールアンテナ(HDSA)およびシース型ループアンテナ(SLA)の偏波に対する伝搬特性および受信電力特性について実験的に検討した。その結果、伝搬特性に関する偏波依存性はHDSAがSLAよりも大きいものの、受信電力特性について両者の差は小さいことが明らかとなった。
(b)位置推定について、機械学習を用いたアルゴリズムの検討を引き続き行ない、受信電力強度の低いエリアにおいて、推定精度が劣化する問題について詳細な検討を行った。その結果、優位性が同じ複数の推定候補が存在することに因って、位置推定精度が劣化していることが判明した。受信アンテナの角度特性の改善や配置の工夫で改善できる目処がたった。
(c)実寸モデルに対する疑似スケールモデルを想定し、疑似スケールモデルにおける電界分布を実験的に確認するための、部分シース付ダイポールアンテナ間の伝送特性のプロトタイプ三次元計測測定系を構築した。海面近くに設置された波源による近傍電界プロファイルを測定し、構築した測定系の問題点を洗い出し、不平衡電流の抑制について対策を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K04496
ID情報
  • 課題番号 : 20K04496
  • 体系的課題番号 : JP20K04496