MISC

2003年

本学歯学部附属病院小児歯科における最近5年間の初診患者の実態調査 2.その後の定期管理状況について(共著)

小児歯誌
  • 中尾 加代子
  • ,
  • 八若 保孝
  • ,
  • 菊地 友絵
  • ,
  • 弘中 祥司
  • ,
  • 加我 正行
  • ,
  • 小口 春久

41(1) : 278-284
1
開始ページ
278
終了ページ
284
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.11411/jspd1963.41.1_278
出版者・発行元
The Japanese Society of Pediatric Dentistry

北海道大学歯学部附属病院小児歯科が地域に果たしている役割を把握するため,当科を受診した最近5年間(平成8年度~12年度)の初診患者に対して,主訴に対する治療終了後の動向について定期管理を中心に実態調査を行い,以下の結論を得た.<BR>1.定期管理を始めると,来院しなくなった患者が増え,定期管理継続中の患者が毎年15~20%の割合で減少していた.<BR>2.定期管理に応じる患者の年齢は,初診時年齢が,0歳から5歳までは長期間にわたり定期管理に応じていた.しかし,6歳から12歳,13歳以上では年々定期管理に応じる割合が減少した.<BR>3.居住地と定期管理状況との関係では,札幌市内の患者の定期管理に応じる割合は,近隣地区ならびに遠隔地よりも多く認められた.<BR>4.疾患を有する患者の定期管理状況は,全体と比較して,継続中の患者の割合が高い傾向にあった.<BR>5.齲蝕,外傷を主訴とした患者の定期管理の実態は,約60%以上と高い割合で継続していた.しかし,歯の異常,軟組織の異常では,定期管理に応じる患者は少なかった.<BR>以上のことから,齲蝕,外傷に比較して,歯の異常,軟組織の異常の場合,主訴に対する処置の後,紹介元の近医へ戻る患者が多く認められたこと,また疾患を有する患者の定期管理継続中の割合が全体と比較して高かったことは,当科が高次医療機関としての役割を果たしていると考えられた.しかし,定期管理を始めると,定期管理継続中の患者は減少する傾向を示した.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11411/jspd1963.41.1_278
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130004634514
ID情報
  • DOI : 10.11411/jspd1963.41.1_278
  • ISSN : 0583-1199
  • CiNii Articles ID : 130004634514
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000239248799

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