基本情報

所属
国立極地研究所 国際北極環境研究センター 教授 (副所長)
(兼任) 気水圏研究グループ 教授
総合研究大学院大学 複合科学研究科 教授
学位
Ph. D (自然科学)(1989年 スイス連邦チューリッヒ工科大学)
修士 (環境科学)(1985年 筑波大学)
学士(工学)(1983年 北海道大学)

J-GLOBAL ID
200901059889011591

外部リンク

研究課題と活動状況: 近年の活動
急速な変化を示している北極の気候や環境変動の調査、国際連携研究に取り組んでいる。
多様な気候要素、空間スケール、変化が、人々の生活、産業などに関係する北極では、分野を超えた情報の交換や理解が重要である。これらの問題に取り組むべく、北極気候変動研究と新たな研究展開にむけた活動を行っている。
「北極の雪氷圏変動研究」
・北極圏における森林~ツンドラ域の積雪・凍結融解監視および北極海の海氷変動と大気場の関係、特にマイクロ波放射計を用いた海氷情報の抽出を行っている。

これまでの活動
フェアバンクス‐北極海沿岸を結ぶ南北500kmの縦断観測ラインを設定し、アラスカ内陸部の北方森林、ブルックス山脈、その北のツンドラ域での冬期積雪縦断観測をおこなった。縦断観測地域には、積雪監視カメラ、雪温度プロファイル、地温プロファイル、含水率計を設置し、積雪前の凍結、積雪と融解、消雪後の地表面の含水率変化の記録をおこなった。これらのデータは衛星搭載マイクロ波放射計による観測とあわせて、広域積雪・凍結、融解の観測を行っている。
融解水のユーコン川への流出について河川研究グループとの共同研究を実施、ユーコン川の河口域の結氷と崩壊についても観測を行った。2007年2月には沿岸部の結氷域崩壊とその後の漂流をモニターする目的で漂流ブイを投入する観測を実施した。これはJAXA/IARCプロジェクトとして実施。

・北極高緯度雪氷-土壌圏プロセス研究
「北極高緯度土壌圏における近未来温暖化影響予測の高精度化に向けた観測及びモデル開発研究(環境省環境研究推進費)」プロジェクトにおけるアラスカ内陸部から北極海沿岸にかけた微気象・物理・水文プロセスの観測を担当している。広域積雪・融解・土壌水分の変化と土壌中の温暖化ガスの発生との関連を探った(平成22年から24年)。

・北極海における砕氷船による海氷観測活動
北極海の砕氷船観測を計画、観測メンバーを2005年には米国砕氷船による北極海横断観測に派遣。2008年にはマイクロ波放射計および電磁氷厚計を中国の砕氷船「雪龍」に設置し、海氷の融解や体積を求めるべく観測グループを送り込んだ。2009年にはカナダの砕氷船「ルイ・サン・ローラン」において実施、2010年9月も同じくカナダの砕氷船「ルイ・サン・ローラン」において実施予定。2010年2月にはフィンランドの砕氷船「アーランダ」による電磁センサーによる海氷厚計測を北大のグループと共同実施。2011年冬期にもフィンランド砕氷船「アーランダ」による電磁センサーによる海氷厚計を実施している。これらの研究計画はアラスカ大学及びJAXAの衛星観測につなぐ北極観測プロジェクトとして2008年より2010年まで実施した。

・南極海における海氷観測
オーストラリア南極局との共同研究として、オーストラリア砕氷船Aurora Australisによる南極海氷観測(ANARE2003)に参加、衛星マイクロ波放射計AMSRデータの検証および応用研究を進めた。2008年には同様の観測に日本よりマイクロ波放射計センサーと研究員を派遣、現場におけるマイクロ波‐海氷の直接比較を実施。

・南極氷床雪氷観測
2007年11月より2008年1月まで、国際極年(IPY)の国際共同観測キャンペーンとして、日本―スウェーデン共同南極トラバース観測に参加し、日本隊、スウェーデン隊とともに氷床上2800kmの積雪観測を行った。特に三菱電機特機システムと共同開発したフィールド観測が可能な小型マイクロ波放射計を雪上車に搭載し、南極氷床の積雪涵養量、平均気温、地形と対応した堆積域の判別を行った。得られた現地観測データから、氷床の積雪分布や変動の指標となる涵養速度を過去のグリーンランド、南極の計算法と比較しながら実施した。

・融解・崩壊する氷河氷床の変動プロセス
氷河末端部から崩壊する氷塊と気象条件、氷河域の水文現象との関連について、南米パタゴニアの氷河において2004年-2010年まで観測を継続。融解の盛んな氷河での融解水・末端崩壊(カービング)の観測を実施。

極域観測歴: 1981-82 南米パタゴニア 北氷原(氷河調査)
1983-84 南米パタゴニア 北氷原(氷河調査)
1985-1989 スイスアルプス(氷河調査)
1987 スピッツベルゲン北島Hφghetta(氷河掘削、気象観測)
1991 スバールバル ニーオルスンおよびブレッガー氷河(氷河調査)
1992-1994 南極(JARE34 気水圏 越冬観測:自動気象観測設置、衛星受信、深層掘削)
1994-2011 オホーツク海(衛星モニター,積雪および海氷の沿岸・航空観測)
1996 サハリン(結氷観測、自動気象観測装置設置)
2000-2003 アラスカ大学国際北極圏研究センター(北極圏海氷衛星データ作成)
2003 オ-ストラリア南極観測隊(ANARE)にて衛星対応海氷現場観測

2003-2008 南米パタゴニア氷河・気象調査
2005−2007 アラスカ(広域積雪分布、陸域—河川—海洋相互作用観測)
2006 東シベリア内陸部(気象雪氷調査)
2007-2008 南極(JARE49 日本-スウェーデン共同南極トラバース)IPY
2008−2010 アラスカ(冬季縦断広域積雪分布)産学共同研究: ・雪氷観測用電磁波センサーの開発・利用
(可搬型マイクロ波放射計MMRS開発・電磁波氷厚計測EM)
2006年より衛星用マイクロ波放射計(AMSR)を製作した三菱特機システムと小型マイクロ波放射計(MMRS)の製作・利用技術の共同研究を実施。
2011−2015 北極気候変動研究プロジェクト(GRENE北極気候変動研究プロジェクト)にて、北極の雪氷圏変動研究を実施。

2015-2020 北極域研究推進プロジェクト(ArCS) を推進。サブプロジェクトディレクター

2020- 北極域研究加速プロジェクト(ArCS II) プロジェクトディレクター


論文

  174

書籍等出版物

  20

講演・口頭発表等

  110

共同研究・競争的資金等の研究課題

  29

産業財産権

  1

社会貢献活動

  27

その他

  1
  • 新たに始まった日本の北極研究の方針と達成目標、それを円滑に推進するための国内研究者コミュニティーの協力を図る。国際的な研究交流情報の流通に努め、国際的な研究の場である北極研究を推進する。北極データの利用、新たな研究者の導入に努める。