1994年
リンゴ"ふじ"開心形樹の樹冠内における光と果実の分布特性〔英文〕
園芸学会雑誌
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- 巻
- 62
- 号
- 4
- 開始ページ
- 761
- 終了ページ
- 768
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.2503/jjshs.62.761
- 出版者・発行元
- 園藝學會
27年生マルバカイドウ台'ふじ'開心形樹3樹の樹冠内の光と果実の分布状態を調査した. 9月中旬の曇天日に, 光量子センサーを用いて樹冠内の光合成有効放射量を瞬間的に測定し, 同時に樹冠外で測定した光合成有効放射量に対する百分率 (%INPPFD) を求めた. 樹冠内における測定は樹冠中央を通る4方向の垂直格子面に沿って行った. 樹冠は扁平で深さのわりに水平方向への広がりが大きく, 枝葉の存在しない多くの空所が全面に分布していた. このような樹冠構造により, %INPPFDの等高線は水平方向に長く, 互いにほぼ平行に走り, 樹冠内光条件に及ほす樹冠上方からの光の重要性が示唆された. 20%INPPFD以下の光を受けている樹冠部分の厚さは小さかった. 果実が着生する葉層の厚さは, %INPPFD等高線図から平均1.7mと推定された. 果実はその50%以上が40%INPPFD以下の部分に分布し, 20%INPPFD以下の部分にまで比較的大きい果実が着生していた. 果実の着色増進のための摘葉作業は樹冠内光条件の改善に大きく寄与し, 摘葉後の11月上旬の測定では20%INPPFD以下の樹冠部分はほとんど認められなかった.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.2503/jjshs.62.761
- ISSN : 0013-7626
- ISSN : 1880-358X
- CiNii Articles ID : 130001152283
- CiNii Books ID : AN00025257
- identifiers.cinii_nr_id : 9000239248799