基本情報

所属
東北大学 大学院工学研究科・工学部 金属フロンティア工学専攻 金属プロセス工学講座 教授・副学長
(兼任)未来科学技術共同研究センター センター長
学位
工学博士(1985年3月 東北大学)

J-GLOBAL ID
200901030276913144
researchmap会員ID
1000005030

外部リンク

略歴
昭和60年3月 東北大学大学院工学研究科博士課程後期3年の課程修了
昭和60年4月 東北大学工学部助手
平成 6年2月 東北大学工学部助教授
平成 9年4月 東北大学大学院工学研究科助教授
平成14年3月 東北大学大学院工学研究科教授
平成15年4月 東北大学大学院環境科学研究科教授
平成22年4月 東北大学総長特任補佐(平成23年3月まで)
平成23年4月 東北大学大学院工学研究科教授
平成24年7月 東北大学大学院工学研究科研究科長補佐(平成27年3月まで)
平成27年4月 東北大学大学院工学研究科副研究科長(平成30年3月まで)
平成30年4月 東北大学大学院工学研究科長(令和3年3月まで)
平成30年4月 東北大学総長補佐(令和3年3月まで)
平成30年4月 東北大学経営協議会委員(平成31年3月まで)
主な研究業績
主に鉄、銅等のベースメタルを中心とした金属素材製造に関するプロセス工学的基礎研究(~平成13年)、ベースメタルスクラップリサイクルの熱力学、廃棄物処理法に関する物理化学等、環境・リサイクル関連の基礎研究(~平成23年)、素材製造プロセスに関する環境負荷物質の低減および有価資源リサイクル法の開発、LCA、マテリアルフロー分析(~現在)に従事。
学術論文167編、総説・解説33編


受賞

  27

論文

  252

MISC

  50

書籍等出版物

  9

講演・口頭発表等

  9

共同研究・競争的資金等の研究課題

  22

その他

  5
  • 2009年4月 - 2009年4月
    溶鋼2次精錬用脱硫スラグの基本系であるCaO-Al2O3-CaF2系スラグ(硫黄濃度=0.2~0.3%)を対象とし、本スラグ中の硫黄の空気酸化挙動とそれに及ぼす諸条件の影響を定量的に明らかにする。1000℃前後の温度域において、溶鋼2次精錬プロセスから排出されるCaF2含有脱硫スラグを空気酸化によってスラグから硫黄をSO2として除去できれば、スラグを再生することができるので、本法の最適条件を実験的に決定する。本法によってスラグから硫黄のみを迅速に除去できれば、スラグの脱硫能は回復するので、容易にスラグを再利用できる。廃棄の際に懸念されるフッ素は基本的に循環できるので、フッ素の問題は大幅に低減できると期待される。
  • 2008年4月 - 2008年4月
    本研究では、主に電炉で生成される含亜鉛製鋼ダストを空気中で石灰と反応させ、ダスト中亜鉛の主成分であるジンクフェライト(ZnFe2O4)を酸化亜鉛(ZnO)とカルシウムフェライト(Ca2Fe2O5)に相分離せしめた後に、強磁場を作用させてZnOを回収する技術(石灰添加・磁気分離法:Lime Addition & Magnetic Separation Process-LAMSプロセス)を開発する。また、LAMSプロセス開発と並行して、詳細な現場ダストのサンプリング調査を行い、炉内の状況変化(スクラップ装入、加熱、溶け落ち、精錬、出鋼)に伴うダストの形態変化について研究する。これによって後段のLAMS法の効率をより向上させ、「新資源として利用できるダストを作り出す技術」、すなわちオンサイト型の新しいダスト処理プロセスである「ダストメイキングテクノロジー:DMTech」の基礎を確立する。現状では、「出来てしまったダスト」を処理することが大きな負担になっているが、これに対してDMTechでは、積極的にダストを後処理に好都合な形態に副生させ、容易に再資源化させることが基本的なテーマである。本プログラムの最終年度には、開発されたDMTechのLCI、マテリアル環境会計分析を行い、鉄鋼業にとって本法が既存のWaelzよりどのくらい経済的、環境的に優位であるかを定量的に証明する。
  • 2007年12月 - 2007年12月
    申請者らが考案したGPSプロセスを応用発展させた溶銑脱りんスラグからのマンガン回収法を開発することを目的とする。脱りん処理によって溶銑中のマンガンはスラグ中に酸化除去されてしまうが、予備実験から、マンガンはスラグの最終凝固時に析出するウスタイト中に分配・固溶されることがわかっている。この時のマンガンの分配率はマンガンの回収量に直接結びつくのみならず、マンガノウスタイト固溶体と基盤相の磁気分離効率にも影響する。従って、「どんな組成のスラグ」を「どう冷却」して「マンガンをどう分配」させ、「どんな磁場」を与えれば「どのくらいのマンガン回収」が可能かを知る必要があり、本研究ではこれらを系統的に解明する。また製鋼スラグのリサイクルはスラグ発生量の削減にもつながるので、この波及効果についても廃棄物計量経済モデル(廃棄物産業連関分析モデル)を用いて定量化する。
  • 2007年10月 - 2007年10月
    年間約50万トン規模で発生する電気炉製鋼ダストは主にWaeltz法によって処理されているが、本法は一旦還元揮発させた亜鉛を再酸化してZnOを濃化回収する極めて非効率的なプロセスであり、亜鉛の枯渇性に対する強い危機意識が高まるにつれ、新しいプロセス開発が望まれている。本提案では、ダストをCaOと反応させることにより、ZnOとカルシウムフェライトに相分離せしめた後、両相の磁気的性質の違いを利用して強磁場を作用させてZnOを分離・回収しようというものであり、鉄鋼プロセスでのオンサイト処理の実用化を目指した要素研究である。
  • 2005年11月 - 2005年11月
    年間約17万トンの国内生産量があるルチル(TiO2)は、従来白色顔料および金属チタンの製錬原料として用いられてきたが、近年、光触媒、抗菌材料や熱電素子等、高機能材料としての新たな利用が注目されている。従来、ルチルは天然ルチル鉱石を精錬して製造されてきたが、天然ルチル鉱石は高価かつ枯渇傾向にあり、近年では、安価で豊富に存在するイルメナイト鉱石(FeTiO3)から、チタンスラグ法あるいは硫酸浸出法にて人工ルチルを得るのが一般的製造法である。しかしチタンスラグ法は、1700℃もの高温強還元雰囲気が必要であり、エネルギー消費が極めて大きく、また硫酸浸出法においても、大量の化学薬品の使用と浸出残渣の処理が問題になっている。これに対して東北大学環境科学研究科の長坂教授らのグループは、イルメナイト鉱石を空気中で酸化するだけでルチルが生成することを見出しており、長坂教授が提案する方法が実用化された場合には、投入資源・エネルギー量がほぼ半減できると見込まれている。従って、本提案は、十分事業化への展開が可能な大学発シーズであると考えられる。