2008年
Finite Helical Axis (FHA)を用いた顎運動解析(第二報)-咀嚼運動解析の可能性-
日本顎関節学会雑誌
- ,
- 巻
- 20
- 号
- 1
- 開始ページ
- 11
- 終了ページ
- 15
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11246/gakukansetsu1989.20.11
- 出版者・発行元
- The Japanese Society for Temporomandibular Joint
本研究では, 新しく定義したFinite Helical Axis (FHA) 解析パラメータの基本挙動の解析を目的としてFHA解析を咀嚼運動に応用し, その有効性を検討した。顎関節に症状のないボランティア1名 (27歳: 女性) を選択し, 6自由度顎運動測定器 (TRIMET: 東京歯材社) を用い咀嚼運動の測定を行った。チューインガム1枚を自由に咀嚼させ十分軟化した後, 右側, 左側ごとに16咀嚼サイクルを記録した。咀嚼開始後4~13サイクルの10サイクルを解析対象とし, そのなかから代表的な1サイクルを選択しFHAを算出した。本研究では新しいFHA解析パラメータとして, FHA方向ベクトル, 位置ベクトル, FHA周りの回転量およびFHA方向の平行移動量を設定し, 基本的なFHAパラメータの咀嚼運動における挙動を解析した。本研究で新しく定義されたFHAパラメータであるFHA方向ベクトルの経時的変化率とその大きさを評価することによって下顎の機能側方向への側方運動の加速度や程度を定量的に評価することができた。また, FHA位置ベクトルと座標原点からの距離の大きさを解析することによって顆頭の垂直的な挙動を定量的に評価することができた。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11246/gakukansetsu1989.20.11
- ISSN : 0915-3004
- ISSN : 1884-4308
- CiNii Articles ID : 130003822073