MISC

1995年

清酒リサイクル瓶の不鮮明文字と欠陥の識別(共著)

電子情報通信学会論文誌 D-II
  • 大塚 敬
  • ,
  • 谷口 敏幸
  • ,
  • 西田 眞
  • ,
  • 大倉 潤

J78-D-II
7
開始ページ
1058
終了ページ
1070
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
一般社団法人電子情報通信学会

清酒業界では, 日本酒の一升瓶の回収率は85%程度ある.そのため,空瓶検査は,従来重要な課題であり,現在までに一部分で自動化されつつある. しかし,瓶の胴部には凸状に刻印文字列が印されており, この刻印文字列は瓶が新しい間は瓶胴部と同色透明で検査画像に現れてこないが,瓶がリサイクルを重ねるにつれて,瓶詰め工程ラインにおける瓶胴部の擦れの度合が大きくなり,擦れた部分の刻印文字列が白く顕在化されて検査画像に現れてくる.現れた文字列は部分的で不明確な文字列で,一つ一つの文字は不鮮明文字で文字の原型をしていない場合が多い.そのために, これら一つ一つの不鮮明文字と欠陥との識別が容易でなく,現行の検査システムではカメラの感度を落として撮影せざるを得ない.本論文では, この部分のカメラの感度を落とさなくても撮影できるように, これら不鮮明文字を文字と同定して, これを欠陥と識別する方法について研究している.この方法は, まず,部分的な不鮮明文字列を投影値パターンを用いて,文字列と同定し,その位置を決め,一つ一つの文字の位置とその文字種類を切り出し,次にいろいろな不鮮明文字が存在する事を想定して,大きさが柔軟に変更できる辞書文字を工夫し,それと不鮮明文字または欠陥と重ね合わせ,その重ね合せ具合によって,文字と欠陥を識別するものである.不鮮明文字273文字と欠陥数47サンプルを使って実験を行ったところ,文字認識率96.3%,欠陥検出率97.9%が得られ,この方法の有効性を確認することができた.

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110003227315
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN1007132X
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/3621630
ID情報
  • ISSN : 0915-1923
  • CiNii Articles ID : 110003227315
  • CiNii Books ID : AN1007132X

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