論文

2007年3月

児童虐待に関わる周産期病棟・NICU看護職者に求められるコンピテンシー 沖縄県看護職者の経験と認識

沖縄県立看護大学紀要
  • 前田 和子
  • ,
  • 山城 五月
  • ,
  • 下中 壽美
  • ,
  • 上田 礼子
  • ,
  • 原健 太郎
  • ,
  • 宮澤 純子

8
開始ページ
39
終了ページ
47
出版者・発行元
沖縄県立看護大学

[背景]児童虐待は早急に解決すべき社会的健康問題となっており、その防止活動に病院の周産期病棟等で働く看護師や助産師も大いに期待されているが、十分に機能しているとは言い難い現状にある。[目的]本研究の目的は沖縄県の周産期病棟・NICU看護師・助産師を対象に、児童虐待の経験と認識を検討することにより、彼らに必要なコンピテンシーを特定し、看護教育に資することである。【対象と方法】対象は沖縄県2病院の周産期病棟・NICUで働く看護師・助産師113名である。方法は留置法による自記式質間紙法である。分析は記述統計及び質的内容分析法である。[結果]回収率は93%、有効回答数は104名であった。看護基礎教育での児童虐待受講者4割、児童虐待に関心の高い者6割であった。児童虐待リスク妊産褥婦に遭遇した者は4割であり、その判断の根拠は、母親の子どもへの態度、社会経済的状態、母親の心理状態、虐待に関する経験等8カテゴリーであった。児童虐待への関心度と助産師免許及び手引きAの周知との間、及び助産師免許とリスク妊産褥婦との接触間に相関があった。彼らに必要なコンピテンシーは、コミュニケーション、アセスメント、連携・調整等のスキルであり、その他、知識、及び人間性・平等性・信頼性などの態度が特定された。[結論]児童虐待に関する基礎教育では関心を高めることを目標とし、発見と看護支援の実践力は継続教育で実施する必...

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110007878049
ID情報
  • ISSN : 1345-5133
  • CiNii Articles ID : 110007878049

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