2011年6月
【リン脂質代謝と脂質メディエーター研究の最新の成果】 (第2部)リゾリン脂質を中心とした脂質メディエーター 脂質メディエーターとしての酸化遊離脂肪酸 G2Aの役割を中心に
生化学
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 83
- 号
- 6
- 開始ページ
- 545
- 終了ページ
- 554
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (公社)日本生化学会
プロスタグランジン類やロイコトリエン類などのアラキドン酸代謝物が種々の炎症反応や免疫応答を引き起こすことは良く知られている。我々は、アラキドン酸の酸化物と、アラキドン酸よりも生体内に豊富に存在するリノール酸の酸化物が、Gタンパク質共役受容体であるG2Aを介して様々なシグナルを細胞に伝えることを見いだした。この酸化遊離脂肪酸-G2Aシステムは細胞に起こった危機的環境、すなわちDNA損傷や酸化ストレスを感知するアラームシグナルとして機能しているという仮説を提唱している。例えば、ヒト皮膚角化細胞が日常環境程度の紫外線に暴露されると、G2Aを介してその分裂や増殖が制御される。本稿では、脂質の酸化代謝物、とりわけリノール酸由来の酸化遊離脂肪酸の生成、及びヒトG2Aについて述べる。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
-
- ISSN : 0037-1017
- J-Global ID : 201102216249439498
- CiNii Articles ID : 40018908141
- CiNii Books ID : AN00126072