共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2023年3月

光学活性ねじれ不斉高共役π電子系の構築とその物性研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K05422
体系的課題番号
JP19K05422
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

第一番目の課題:(R)-(-)-α-フェランドレンユニットから誘導したピロールの分離には、分別再結晶法で行っていたが、分別再結晶の成果に大きなムラがあるため、アリル位のメチル基を修飾して立体を大きくすることを検討した。NBSによる臭素化とその後の加水分解によりアリルアルコールとすることができた。これにより極性を大きく変えることができ、クロマトグラフィーによる分離を検討している。また、このユニットを持つBODIPYの合成を行った。(R)-(-)-α-フェランドレンユニット由来の不斉が、フッ素NMRにより確認することができた。
第二番目の課題:3重及び4重にねじれを有するテトラベンゾポルフィリンのX線構造解析に成功した。これを受けて、サーカム型ポルフィリン合成を目指して、さらに酸化を受けやすいトリメトキシフェニル置換基を有するビシクロ[2.2.2]オクタジエン縮環ピロールの合成を行った。
第三番目の課題:光学活性イミド置換フェナントレノカルバゾールとヘキサフルオロベンゼンとのSNAr反応を詳細に検討し、6置換体の収率を向上させるのみならず、オルト2置換体及び1,2,4,5-4置換体の選択的合成に成功した。これらの部分置換体のX線結晶構造解析に成功するとともに、プロペラ状のねじれに由来するCD及びCPLを観測した。これを受けて、異なる位置に不斉置換基を有するカルバゾールを合成し、ヘキサフルオロベンゼンとのSNAr反応を行って、6置換体を得ることに成功した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K05422
ID情報
  • 課題番号 : 19K05422
  • 体系的課題番号 : JP19K05422

この研究課題の成果一覧

論文

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