2019年4月 - 2023年3月
光学活性ねじれ不斉高共役π電子系の構築とその物性研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
第一番目の課題:(R)-(-)-α-フェランドレンユニットから誘導したピロールの分離には、分別再結晶法で行っていたが、分別再結晶の成果に大きなムラがあるため、アリル位のメチル基を修飾して立体を大きくすることを検討した。NBSによる臭素化とその後の加水分解によりアリルアルコールとすることができた。これにより極性を大きく変えることができ、クロマトグラフィーによる分離を検討している。また、このユニットを持つBODIPYの合成を行った。(R)-(-)-α-フェランドレンユニット由来の不斉が、フッ素NMRにより確認することができた。
第二番目の課題:3重及び4重にねじれを有するテトラベンゾポルフィリンのX線構造解析に成功した。これを受けて、サーカム型ポルフィリン合成を目指して、さらに酸化を受けやすいトリメトキシフェニル置換基を有するビシクロ[2.2.2]オクタジエン縮環ピロールの合成を行った。
第三番目の課題:光学活性イミド置換フェナントレノカルバゾールとヘキサフルオロベンゼンとのSNAr反応を詳細に検討し、6置換体の収率を向上させるのみならず、オルト2置換体及び1,2,4,5-4置換体の選択的合成に成功した。これらの部分置換体のX線結晶構造解析に成功するとともに、プロペラ状のねじれに由来するCD及びCPLを観測した。これを受けて、異なる位置に不斉置換基を有するカルバゾールを合成し、ヘキサフルオロベンゼンとのSNAr反応を行って、6置換体を得ることに成功した。
第二番目の課題:3重及び4重にねじれを有するテトラベンゾポルフィリンのX線構造解析に成功した。これを受けて、サーカム型ポルフィリン合成を目指して、さらに酸化を受けやすいトリメトキシフェニル置換基を有するビシクロ[2.2.2]オクタジエン縮環ピロールの合成を行った。
第三番目の課題:光学活性イミド置換フェナントレノカルバゾールとヘキサフルオロベンゼンとのSNAr反応を詳細に検討し、6置換体の収率を向上させるのみならず、オルト2置換体及び1,2,4,5-4置換体の選択的合成に成功した。これらの部分置換体のX線結晶構造解析に成功するとともに、プロペラ状のねじれに由来するCD及びCPLを観測した。これを受けて、異なる位置に不斉置換基を有するカルバゾールを合成し、ヘキサフルオロベンゼンとのSNAr反応を行って、6置換体を得ることに成功した。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K05422
- 体系的課題番号 : JP19K05422
この研究課題の成果一覧
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論文
5-
Journal of Organic Chemistry 86(7) 5102-5109 2021年4月 査読有り責任著者
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Journal of Organic Chemistry 86(5) 4290-4295 2021年3月5日 査読有り最終著者責任著者
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Chemistry Letters 50(5) 841-843 2021年 査読有り最終著者
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Journal of Porphyrins and Phthalocyanines 2021年 査読有り最終著者責任著者
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Chemistry - A European Journal 26(25) 5701-5708 2020年5月4日 査読有り筆頭著者責任著者