2011年 - 2012年
fosB遺伝子の選択的スプライシング産物による脳機能制御機構の解明
文部科学省 科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究) 挑戦的萌芽研究
- 課題番号
- 23657116
- 体系的課題番号
- JP23657116
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 3,900,000円
- (直接経費)
- 3,000,000円
- (間接経費)
- 900,000円
- 資金種別
- 競争的資金
研究代表者は、選択的なスプライシングによりFosBとΔFosB蛋白質をコードするfosB遺伝子を完全に欠損するマウスにおいて、13 週齢以降80 週齢までに約80%以上のマウスがてんかん発作を繰り返し起こすことを見出した。またfosB 完全欠損マウスでは10週齢でカイニン酸を投与した場合、発作の程度は野生型マウスとほとんど差を認めなかったが、海馬歯状回におけるBrdU陽性細胞の出現が顕著に低下していた。さらに、fosB完全欠損マウスは強制水泳試験において顕著な遊泳時間の低下を認め、うつ病の症状を呈する可能性が示唆された。平成23年度は、これらの結果を踏まえて、(1)fosB遺伝子完全欠損マウス、(2)FosB 欠損マウス、(3)野生型マウスを用いて以下の成果を挙げた。【てんかん発作の脳波による解析】海馬と大脳皮質に電極を穿刺し脳波を測定することによりfosB遺伝子完全欠損マウスが自然発生的に海馬をてんかん焦点として皮質に展開する側頭葉てんかん発作を示すことが明らかになった。【海馬の構造異常の解析】50週齢前後のマウス脳の病理解析により、fosB遺伝子完全欠損マウスのみが海馬歯状回の分子層の希薄化すなわち海馬硬化を呈し、さらに一部は分子層の走行の異常を呈することが明らかになった。てんかん発作歴のあるものは特に歯状回分子層の走行異常が顕著であった。【うつ様の行動解析】3日連続の強...
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- ID情報
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- 課題番号 : 23657116
- 体系的課題番号 : JP23657116